第一章 胡蝶蘭と6人の黒こげ男

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黒こげ男(元気グループ)で、一番背の高い男が、転がっている黒こげ男(大怪我グループ)に気のない声をかける。 「学校だってさ。ダメじゃん。」 言い方軽いな!大怪我グループ、大怪我の上に冷水浴びせられて、完全に死亡フラグが! 「いえ、あの、ダメじゃないです。」 大怪我グループが気の毒すぎて、口から転がり出た言葉を、ホースからやっと冷水を出すことをやめた男が、ナイスレシーブ。 「ダメじゃないって。じゃ、お邪魔します。」 「お邪魔します、って?え?うちにですか?」 「あ、ここあんたん家?しゃれてるねぇ!」 「いえ、ここは温室で、あっちの母屋に住んでるんですけど、あのですね・・・」 「ダイ、オウ、あっちの家に運んでいいって!」 「えええ!?」 立ち上がることすらできないほど、事態のこじれ方に驚いていると、さらに驚くべきことが! 「案内よろしくね。」 スッと背中に手が添えられ、そのまま人生初のお姫様抱っこされました! 目の前には、一番背の高い黒こげ男の顔が・・・。 その妙に迫力のある瞳とあたしの瞳が交差し、彼はにやりとしながらこう言った。 「はい、人質確保。」 「・・・なんでーー?!」 まんまと人質となったあたしは硬直しながら、黒こげ男の肩越しに目をやると、もう一人の背の高い方の黒こげ男は、意識の戻らないヤサ男風の黒こげ男を肩に担ぎ上げ、ホース持ってた憎たらしげな黒こげ男は、なんと小柄な身体で残り2名の黒こげ男を軽々と担いで、あたしを人質にした男の後についてきた。
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