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彼を支持していた学会の人間が、彼の元を訪れた。
「最近、この病院内で精神に異常をきたす人間が多発している。何か知っているのではないか?」
「精神に異常をきたす?おかしいですな。そんなはずはないのですが」
やはり、彼は何かを知っているらしく、作業台から一台、ラジオのような装置を取り出した。
「これは?」
「私が造ったモノです。大したモノではありません。これは、人の波長を合わせる装置です」
「波長?」
「人には、それぞれ独特の波長があります。私は、その波長を独自にコントロールする方法を見つけたのですこの装置は、波長を調節する装置なのです」
「一体、何故、そんなことを」
「戦争を無くす為ですよ。人と何かが違うから人は、恐れて戦争をしだす。だから、全員の波長を同じにすれば、相手を恐れる必要もなく平和になれると、考えたのです。ちなみに、波長の基準は私ですが・・・」
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