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「あれ、お兄ちゃん。学校は?」
妹のエレナが、長い金髪をクシャクシャと弄りながら降りてきた。目は開ききっておらず、ただでさえ童顔だというのに、更に幼くみえる。
「学校? 今日は休みだよ」
「うそだー」
「お前こそ学校はどうしたんだ」
「やすみー」
「……」
まあ、いい。昨日の今日だ、エレナも疲れているのだろう。
「お兄ちゃん、ごはーん」
「パンを焼いて食え。というか、顔を洗ってこい。そして着替えろ」
「えー、お兄ちゃんの作るオムレツ、おいし……きゃっ!?」
突如、外から爆発音が爆発した。突如というのはおかしいか……俺は、予兆を感じていたからな。
「まさか、こんなに早く来るとはな……」
「き、着替えた方が良いかな!?」
俺の名前は天蓋冥次。普通の高校生だ。ただ、 普通とは違う点がただ一つある。
俺は――カオスだ。
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