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10人に1人が能力を持つ世の中で、僕も先輩もその持つ方の人間だった。まだ能力が発現していない頃は悪者を倒す正義のヒーローに憧れていた。
だが、発現した能力は『年中無休』所謂疲労回復だった。しかも自分専用のね。
それでも夢を諦めきれず、足掻いた。学校では虐められた。それでも足掻いた。世間はバカな子供だと言った。それでも足掻いた。無能力者にすらバカにされた。それでも夢を諦める事はしなかった。
そして…
家が燃やされた。
両親は逃げ遅れ二人共死亡。犯人は解りきっている。僕を虐めていた『自由着火』のあの男。
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