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その場で待っていると少しして、受付嬢ともう1人顎に無精ひげを生やして寝癖だらけの30代後半であろう男が入ってくる
「ごめんなさい、少し待たせたわね」
そういって受付嬢は謝る
「いえ、気にしないでください」
僕は受付嬢にそう返す
「で、こいつがお前の言ってた奴か?」
無精ひげを生やした男は善春を見て、そう受付嬢に聞く
「?」
善春はその言葉のよく意味がわかっていないようで頭の上に?マークを浮かべている(ように見えるだけで実際は浮かべていない)
「ええ、そうよ……魔力量30億以上で属性が6種類」
「そうか……おい、少し俺とバトルしねえか?」
無精ひげの男は善春にそう言う
「え?嫌だ」
善春は無精ひげの申し出に即答で断る
「……理由を聞こうか」
「俺たちは、田舎から出てきたばかりで魔力の使い方も知りませんし、属性がどういうものかすらも知りませんから」
「……なる程、そういや魔力量とかもさっき測ったって言ってたな…………なら仕方ねえ…………おいルイス、少しこいつらに教えてやれよ」
無精ひげは受付嬢に顔だけ向けてそう言う
「え~火帝のマスターがやればいいじゃないですか」
「んなめんどくせえこと出来るか……あと住むところもないみたいだから暫くここの空き部屋貸してやれ」
マスターと呼ばれた男はそれだけ言って別の場所に行ってしまった
「わかりました~……しょーがないな~じゃあ魔力の説明をするよ、先ずは目を閉じて意識を体に集中させてみて」
僕達は受付嬢に言われた通りに目を閉じて意識を体に集中させる
「体に流れてる血液とは別に暖かい物を感じるでしょう?それが魔力よ」
……ホントだ、血とは別に暖かくて心地のいい何かが体中に巡っているのを感じる
「試しにそれを右手にボールのような形で集めてみて、一度魔力を感じることが出来たらあとは感覚で操ることが出来るはずよ」
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