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「おらぁ、こっち来いや」
「え?わわ」
男は僕の手首を掴んで自分の方に引き寄せ首筋に短剣を押し当てる
「ヒウッ」
短剣のヒンヤリとした感触を味わい短く悲鳴がでる
「誰も動くんじゃねえぞ!少しでも動いてみろ!こいつの喉元かっさばくぞ」
ひいぃぃぃぃぃぃ、何か喉元かっさばくぞとか言ってるし~首筋に何か当たってるし怖い怖い怖い怖い~お願いだから誰もうごかないでぇぇぇ
「おい!お前!早く金持って来い「「コウちゃん(晃)になにしてんじゃあああああ」」げぶう」
男がナイフを店員に向けて金を持ってくるように指図した瞬間2つの拳が僕の頭の上を通り過ぎて男の顔面を打ち抜く
男はそのまま吹っ飛び壁に当たって気絶する
「晃に…何…怖い…思い…させてんだ…コラ!」
「コウちゃんに…何かあったら…責任とれんのか?…あぁ!」
気絶した男をルイスと善春は必要以上に蹴っている
「ほえ……た、助かった~」
助かったと認識した瞬間緊張の糸が切れて足腰の力が抜けてペタンと床に座り込む
怖かった~アハハ足に力入らないや
「コウちゃん!大丈夫?怪我ない?」
「……ルイスさん……僕は大丈夫です……腰が抜けて立てませんけど」
「よかった~,でもごめんね…私がついていながらに怖い思いさせちゃって」
ルイスが申しわけなさそうに謝る
「い、いえ…その、僕の方こそ心配かけてすみません」
人質になってしまったことで要らぬ心配をかけてしまったので頭を下げてルイスに謝る
「(コウちゃん良い子すぎる!後でアイス奢ってあげる!)」
「あの、ところでもう行きませんか?僕、目立つの余り好きじゃないので」
先程の騒ぎが原因で店内の注目はすべて僕に集まっている
「そうね、じゃあ行きましょうか……ヨシハル君もそれくらいにしていくよ」
「…クズ!…クズ!…ゴミ!……ん?ああわかった、というわけで最後に一発おらぁ」
「ガブふっ」
善春が最後に顔面を蹴り飛ばして僕達の所まで戻ってくる
「悪かった、晃……今度は気をつける」
善春までもが僕に頭を下げて謝る
「いいよ、気にしなくて僕も気をつけるから」
もともとは僕の不注意と不運が原因なのにこうもみんなに謝られてたら何だかもどかしい
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