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「へぇ、でもいいのか?いきなりSSSランクでも」
「いいのよ、騎士団長を一瞬で倒したでしょう?あれでも騎士団長はSSSランクの『忠義の騎士』なのよ」
「マジか!あれでSSSランクなのかよ」
嘘だろ?と善春は呟く
「嘘じゃないわよ、あれでも結構名のしれた人よ……あなたがオーバースペックなだけよ」
確かにそうかもしれないな
「でも僕はどうしてSSランクなんですか?戦ったこと無いですし、怖くて戦う気にもなれないのに」
僕は善春ほどオーバースペックじゃないし、戦闘にも向いてない
「あら?コウちゃんは癒属性があるでしょう?それに魔力も十分だし……素質は十分有ると思うわよ?」
「でも、僕魔法使えないですよ」
「そんなのこれから覚えればいいじゃない……それにいちいちランク変えるの面倒なのよ」
ああ、それが本音ですか
「……じゃあせめて二つ名だけでも変えてもらえませんか?」
さすがに癒し姫が二つ名なのはイヤだ
「残念だけど一度決まったら変えられないのよ」
「そんな~」
癒し姫が二つ名か……いやだぁぁ……でも、決まったら変えられないから諦めるしかないのか………はぁ
コウsideend
???side
とある暗い一室で男が本を読んでいる
「ちーっす、只今帰りました」
ガチャリと扉が開いて頭に角を生やした黒っぽい紫の肌を持つ男が入ってくる
「ん?なんだコクトか」
男は一瞥しただけでまた本にもどる……ちなみに読んでいるのは『嫌いな奴を社会的に抹殺する100の方法』という本だ
「なんだって何スか」
コクトと呼ばれた男は机をバンバンと叩いて講義をする
「うるせえ、で……どうだった?」
「さあ?わからんかった」
「はあ?わからんかったって…お前勇者の所までいって何してきたんだよ」
「………別にいいじゃねえかよ~、今の段階で殺ってもた面白くねえし」
「誰が殺せって言ったよ。俺はどれくらい素質があるのか見てこいって言ったんだよボケ」
「あら?そうやったっけ?……まあいいじゃねえか、素質はあるとおもうぜ………たぶん」
「たぶんって………まあいい、とりあえずご苦労」
「んにゃ、礼には及ばんよ」
そう言ってコクトは部屋を出て行く
「…………礼には及ばんって……何もしてねえだろうが」
???sideend
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