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何でだろう?何だか泣けてくるよ
「あ!いや!悪かった……その勘違いしてて」
僕が泣いているのを見られたのか善春はうろたえだしてそう弁明する
「いや、だから良いってば……それよりこっちに友達いないし、仲良くしてもらえるかな?」
「え?…あ、ああ……巻き込んだのは俺だし、晃は俺が責任持って守よ」
ドンッと胸を叩きながらそう笑顔で宣言する善春
「そりゃ、どうも」
あははと苦笑いを返しながらそう言う
「それより、これからどうするの?」
さすがにこのままと言うわけにもいかないので善春と相談することにした
「うーん、異世界に来たんだし、いろいろと身体能力とか強化されてる筈だから試してみたいんだよな~」
「それもいいけど、いろいろと情報が欲しいよ此処がどんなところなのか」
「そうだな、あのバカともはぐれてるみたいだし、どこかの街にでも行ってみるか」
「どちらにせよ、この森みたいな所から抜け出さないと」
そう、現在いるのは森だ
「そうだな、あ~そうだ、せっかく森に居て誰も居ないんだしイロイロ試してみるか」
そう言って善春は立ち上がり一本の木の側まで歩いて行く
「試す……って何するんだ?」
「まあ、見てなって」
僕の疑問にニィと口元に笑みを浮かべてそう言う
木の側まで行くと手の関節をポキポキと鳴らして右足と右手を引く
「そおりゃ」
その状態で右手だけを突き出し木にパンチを叩き込むと木はバンッという音と共に木っ端微塵に砕けた
「…………凄い、何?空手でもしてた?」
目の前の光景に驚き感心すると同時に善春が何者なのか気になった
「いやいや、そんなことはしてねえよ、異世界に来て身体能力が強化されてるみたいだ」
僕の所まで戻ってきて笑いながらそう言う善春
「へ~、じゃあ僕もやってみようかな」
「応、頑張れ」
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