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「あ~、こ、怖かった……」
「あはははは、悪かったよ」
街まで着いたのでようやく絶叫マシンから解放された僕は両膝に手を着いてゼーゼーと肩で息をしている
「と、とりあえず何か早く情報が欲しいな」
息を整えながらそう言う
「あ~、そうだな……ねえねえ、おばさんここら辺で一番情報が集まる所ってどこかな?」
善春が近くの八百屋のおばさんにそう聞く
「おや?珍しい恰好だね、ここには初めて来たのかい?」
おばさんは優しい雰囲気でここでは少し変わった服装の善春にそう笑顔で聞く
「ああ、そうなんだよ、俺たち今来たところでさ~金も持ってないからついでに簡単に金を稼ぐ所も教えてくれよ」
善春は腰に左手を当ててそう答える
「そうかい、やっぱり情報が集まって金も稼げると言ったらギルドじゃないかね」
「ギルド?」
「知らないのかい?珍しいね」
「ああ、田舎から出てきたばっかりでさ、詳しく教えてもらえるか?」
「いいよ、え~とギルドっていうのは、簡単に言うと私らが依頼を出したらそれをやってくれる、所謂便利屋みたいな物かねぇ」
「その依頼は誰でも出来るのか?」
ずいっと身を乗り出して善春はおばさんにそう詰め寄る
「いや、ギルドに所属してないと無理だよ、まあ誰でも所属出来るから誰でも出来るといえば誰でも出来るかね~」
おばさんは嫌な顔一つせず笑顔でそう答える
「場所を教えてもらえるか?」
「え~と、そこの角を右に曲がった所にギルド『ああああ』があるよ」
ああああって名前ぇぇぇぇ!それゲームのキャラに適当につける名前でしょうが!そんなんでいいわけ?
「そ、そうかありがとう…つーわけで行くぞ晃」
「そうだね~」
「気をつけて行っておいで」
おばさんが笑顔で手を振って見送ってくれる、優しいおばさんだな
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