花ざかりの君たちへ

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そして数日後、 その犬の様子を見ると言う口実で、 彼女の自宅に行ける事となった。 彼女に相応しくメルヘンチックで美しく、 庭には手入れが行き届いた色とりどりな花壇もある。 「墨さんいらっしゃい!」 「お店に劣らず綺麗だな~ところで犬は何処?」 「あぁそこですよ」 彼女が花壇を指差すと、 土の中に何やら白い物が・・・・・ 「ひぃ!?」 それはなんと明かに子犬の骨だった! よく見ると人間の骨まで埋まっている!? 「なっ!何で犬を!?もしやこの人間の骨は!?」 「そう!家族も子供もお年寄りもわんちゃんも、 綺麗な花を育てる為の栄養になってもらったわ! 貴方も栄養になってもらうわ!」 「うわあぁあぁあぁあぁ!!!」 タトゥーショップの店員を悪人と思うのと同じ位、 花屋の店員が良い人と思うのも、 勝手なイメージだったのかも知れない。
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