晴れのち曇り

2/13

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
頭がガンガンする。 血に狂うあたしが目に浮かぶ。 悠、たすけて。 あなたがいないとあたしは、不安になるんだよ。 ただそこにいるのが悠ならいいのに。 土方歳三とか沖田総司とか新選組じゃなくて、あなたがほしいよ…。 あなたの血が…、ほしい。 チガホシイ、 チヲクレ、 オマエノチガホシイ、 あれ、あたし今なにをかんがえていた? 最悪なことを考えていたんじゃないか? やだ、やだよ。 鬼にはなりたくない。 頭がガンガンする。 意識が、遠のいていく。 お願い、神様。 悠だけは守ってください。 「あ……い、あお……!!」 誰かがあたしを呼ぶ。 悠? 違うな、 レイ? 違うな。 じゃあ、あなたはだれ? だれですか? あたしを呼ぶのは…。 だれですか? 「翡翠!!」
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加