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今更、あんたが何言っても変わらないんだよ。
…わかってるよ、
お前があいつを殺した。
うん。そうだね、あたしがあいつを殺した。
だから、お前も死ねよ。
最後の言葉を言われたとき、思ったんだ。
1番こんなふうにおもっているのは、悠なんじゃないかなって。
レイはあなたのお兄ちゃんだったもんね。
あたしが、殺したようなもんだった。
いろんな人に責められ、そしてあたしはもう二度と悠の前に顔を出す気はなかったんだよ。
あなたがあたしのことを訪ねてくるまでは。
「あなたの使命は、はたせそうですか?」
「涼…。」
「あなたが果たせそうならいいんです。だけど、あなたがはたせなそうでしたら俺が出るしかないんです。俺はこの京にいます。さがしてください。では、また会いましょうね。翡翠。」
あなたが最後にしたあの顔は、淋しそうであたしは嫌いだ。
あなたには、そんな顔似合わないんだろうな。
「はぁ…、どこだここ。」
目を開けると机、刀、新選組がきるあの淡いいろの羽織。
あたしの嫌いな羽織。
それは、新選組をあらわすのだから。
いらないよ、こんなもの。
あたしは、寝かせられていた布団から出て部屋を出る。
あれ、あれからどれくらいたったんだろう。
沖田総司と戦ってから。
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