晴れ

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「ありがとね、悠。」 散歩を許してくれた悠。 「おれ、看護師に怒られるわ。」 「庇ってあげるから大丈夫だよ。」 昔は、あんなに弱かったのに。 あたしの後についていくのが、普通だったのにな。 今じゃあたしの前を歩いてくれているようなもんだ。 あたしも、自分の足で歩きたい。 走ったりしたいし、悠と二人並んで歩きたい。 ただ、それは叶わないことはしっているから。 あたしの身体には、レイと同じように変な細胞があるんだって。 人では見たこともない変な細胞が。 その細胞がなんなのかはわかっていなくて、この時代の医療でさえもわからない。 ってことは、治ることもないということで。
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