ちっちゃいおじさん伝説

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予想通り、客入りはボチボチだ。肘をすぼめながら飯を食わなくてすむ。扉近くのカウンター席に腰掛けた。 店員がすぐに注文を取りにくる。 もう少し考えさせて欲しいのだが… とその時、目の隅にナニカ動くものを捉えたのだ。 最初はえ?まさかのゴキ?と思ったのだが、違った。 まさかまさかのちっちゃいおじさん…?! そんなバカな…と僕だって思いました。 「あの~。あれ。」と僕は注文を取りにきたメガネ女子店員に声をかけました。 僕の指差す方へ頭を巡らすメガネさん。 「ああ…はい。注文がお決まりになりましたら、ボタンでお呼びください。」とサッサと決まり文句を言うと忙しそうに僕のそばを離れていく。 えーと。最初の「ああ…はい。」はなんだろう? 僕は混乱した頭で必死に考える。もう、メニューどころではない。 ああ。ちっちゃいおじさんね。わかってますよ。だから?の「ああ…はい。」なのか?
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