ちっちゃいおじさん伝説

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それから僕ら3人は急速に仲良くなっていった。 僕らとは、ちっちゃいおじさんとメガネさん、そして僕だ。 僕が通訳をする形となる。 「今、ちっちゃいおじさんが注文ボタンを押したよ。」 ピンポン~! 「ほらね。」 メガネさんが急いで注文を取りに行く。 「今は何してるの?」 客のお盆を下げながら、メガネさんは僕のそばを横切る度にちっちゃいおじさん情報を聞いてくる。 「今、グレーの作業着きた人に口拭きナプキンをとってあげてるよ。」 僕はおじさんを見やりながら教えてあげる。 メガネさんは視線をおじさんに向け楽しそうだ。 ちっちゃいおじさんも心なし得意になって忙しく働いている。 なんだかとても嬉しそうだ。 良かったなあ。ちっちゃいおじさん。
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