窓の外を見上げ

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私の好きな人は人間ではない。どちらかと言えば人間と敵対する一族だ。そう、私の好きな人は…。 「今日は私の友達がね…!」 嬉しそうに空を見上げて話をする少女。彼女の目線の先には青年の姿があった。 黒く艶やかな髪、赤く輝く瞳を持った悪魔… それが青年の正体だった。 宙に浮遊したまま彼女の話を静かに聞く彼の首にはレッドダイヤモンドの首飾りがある。 代々受け継がれてきた大切なものだ、と彼は言っていた。 「悪い…そろそろ戻らないと。」 「そっか…またね、アレン。」 「あぁ、また明日な?おやすみ…薫。」
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