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午前六時半。私はいつもと同じように目を覚ます。
カーテンの隙間からもれる光に目を細めるとパジャマのままリビングに向かう。
「おはよう。」
「おはよう、…目開いてないわよ。」
リビングには既に母がおり、朝食の支度をしているところだった。何か余計なことを言われたような気がするが、軽く受け流すと自分の席に着く。
ボーっとご飯を待っていると、父と弟の祐が入ってきた。
挨拶を交わして再びボーっとし始めると目の前に朝食が置かれる。
「いただきます。」
ご飯を口に運びしっかりと噛みしめる。口内に広がるほのかな甘さに満足していると祐に話しかけられる。
「姉ちゃん、時間大丈夫なの…?」
「まだまだ大丈夫…。」
時計に目をやると七時十分をまわったところだった。
七時半には家を出るので、あと十分弱で支度を終えないといけない。
「ごちそうさまでした…!」
慌ててご飯を流し込むと自室に駆けていく。
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