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かけてあった制服を引っ手繰るようにして取ると着替えながら洗面所に向かう。
急いで歯を磨くと鞄をつかんで玄関を飛び出した。
何とか遅刻はしなくても良さそうだが、気持ちに焦りがある所為かいつもと同じはずの景色が違って見える。
「お、おはよ…。」
「おはよう、随分なやつれようだね…。」
倒れこむようにして教室に入ると友人の沙樹が心配そうに顔を覗き込んでくる。
「今日はちょっとボーっとしすぎた。」
「…いつもの事でしょ?」
サラッと失礼なことを言ってのける沙樹に反論しようと口を開くとタイミング悪く担任が教室に入ってきた。
ああ、早く夜にならないかな…?
私はそんな事を考えながら自分の席についた。
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