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発展する今
太陽が昇り、目を覚ます。
届かないところには、届かないもの。
不条理な現実が多過ぎて、
歩き出せない背中を押す鬼の手が生える。
肝を冷やすような、些細な出来事。
物言わぬその目に映る、木偶の坊は俺。
不本意な決断を強いられて、
移り変わる常識、遠い世界が多過ぎる。
それぞれの意識の渦に、
飲み込まれていく日常が嵐のように。
複雑な構造が蚊帳の中で、蠢いている。
立ち止まれない足を進めていた、
その前には誰かの背中があった。
処理しきれない現実が覆うこの地に、
理解されない冷たい言葉が鬼を生む。
それぞれの夜の中で、
やがて来ない朝が現実になろうとも、
なぜ歩みを止めずに感情と理性に、費やすのか。
限られた手段を見出し、
ただ終えていく日常を充たすことだけに。
なぜ何かを堪えるのか、
新しい命が、目を覚ます。
届かないところに、届くと信じ。
不条理な現実が多過ぎて、
歩き出せない背中を押す鬼の手が生える。
それでも譲り受けたものを背負い、
何時か来るその景色に、その思いを連れて行く。
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