4.朝凪

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「新しい、任務ですか」 「察しが早くて助かるよ」 国王は古文書を兵に渡して、兵士に部屋から出て行くように言った。 きちんとドアが閉められている事を確認してから、国王は言う。 「君は、生物兵器の本拠地であるディオールという国を知っているかね?」 「……名前くらいなら」 「充分だ。君にはそこに行ってもらいたい。行って、徹底的に生物兵器を  破壊してきて欲しいんだ」 できるね?と視線で問われた。 「……分かりました」 もとより、そういう扱いを受けるだろうとは思っていた。 すなわち――体(てい)のいい破壊兵器として。 今回の件で、僕の力は破壊にしか使えないと国王も思ったことだろう。
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