10人が本棚に入れています
本棚に追加
「新しい、任務ですか」
「察しが早くて助かるよ」
国王は古文書を兵に渡して、兵士に部屋から出て行くように言った。
きちんとドアが閉められている事を確認してから、国王は言う。
「君は、生物兵器の本拠地であるディオールという国を知っているかね?」
「……名前くらいなら」
「充分だ。君にはそこに行ってもらいたい。行って、徹底的に生物兵器を
破壊してきて欲しいんだ」
できるね?と視線で問われた。
「……分かりました」
もとより、そういう扱いを受けるだろうとは思っていた。
すなわち――体(てい)のいい破壊兵器として。
今回の件で、僕の力は破壊にしか使えないと国王も思ったことだろう。
最初のコメントを投稿しよう!