1人が本棚に入れています
本棚に追加
「本当は…ちょっと、あるんだ。心当たり。」
「え?ジェンガの?」
「違うわよバカ。英二がなんであんなことしたのか…の。」
灰皿の上のジェンガは途端にくずれ、ユウジが先ほどの姿勢のままで固まっていた。
散らかった吸い殻を黙々と片付け、ゴミ箱へ放り込む。
「まいったな…また作り直しだ。」
新しい煙草に火をつけて、ユウジは深く深く深呼吸した。
「ねえ紗弥加ちゃん。聞いてもいいかな?その心当たり。」
その様子を見て紗弥加もまず小さく深呼吸をした。そして大きく深呼吸をしてから。
「あたしとユウジ君の…その…。関係だよ。」
と力なく答えた。
最初のコメントを投稿しよう!