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望さんには弟がいて、そいつがたまたまオレの親友だった。
普段からよくお互いの家を行き来していて、望さんのことも知っていた。
お袋が死んで家に一人で居ることが多くなったオレを、望さん家は家族で心配してくれた。
おばさんはよく晩めしに誘ってくれたし、親父の分まで惣菜を持たせてくれたりした。
おじさんも、入り浸っているオレを、いつも快く迎えてくれていた。
親友の斗哉(とうや)は、自室にオレが居るのが当たり前の様にしてくれた。
親父と二人暮らしになったオレには、そんな望さん家族の存在がめちゃくちゃありがたかった。
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