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だけど…
春になって斗哉に彼女ができた…。
喜ばしいことではあったけど、それまでみたいに斗哉の家に入り浸ってばかりはいられなくなった。
斗哉に心配もされたくないし、気兼ねもしてほしくない。
自然に、斗哉の家からは足が遠退いた。
オレが顔を出さなくなると、望さんがおばさんのお使いでうちに惣菜を届けてくれるようになった。
そして…
自分でも忘れていたオレの15歳の誕生日。
オレの為の手作りバースデーケーキを携えて望さんがアパートを訪ねてきた。
他人から見たらガキっぽくて笑えちゃうのかもしれないけど、これがオレの長い長い片思いの始まりだった。
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