恋しちゃダメ・・・

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「あぁ~あ・・・。可哀相な失恋の仕方」 真田が嘲笑しながら言う 「何それ・・・意味分かんない。なんで・・・真田君には分か――」 キ―ンコ―ン・・・     真田君には分からないのに そう言おうとしたのに...チャイムが邪魔して言えなかった。 「え?・・・俺には・・・何?」 そう彼が言った でも、今度は先生が授業の終りの号令で遮られた 「それじゃ。授業終わり。礼っ!」 私と真田君以外教室から出た。 次は移動だから そんなことお構いなしに私は話す 「真田君には分からないよ・・・3年間片思いしてた私の気持ちなんて・・・  私が1年の時に先生が結婚したときだって・・・  ずっと・・・ずっと・・・    今でも・・・好きなのに」 また涙が溢れる 「ぐすっ・・・うっ・・・最悪・・・」 「わぁ!ごめん!泣かせるつもりじゃなかったんだよ」 そう言った彼をキッっと睨んだ後 「じゃぁ、どういうつもりだったの?!」 と、涙目で言い返してやった 「先生のこと好きなのかー・・・からかってやろうかな・・・みたいなノリだっ たんだよ」 「バカにしないでよ・・・本当に好きなんだから」 「そんなに好きなんだ・・・」 「え?」 「や。何もない・・・授業遅れるから先に行く」 「えっ!?この状況でそれ言うの!?」 私がそう言うと彼は少し驚いた顔して 「じゃぁ...俺にどうしろと?(汗)」 「泣かせた責任とってよ・・・」 「はぃ?」 予想外の回答が出て真田は露骨に戸惑っている 「だから...泣きやむまで一緒にサボって...」
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