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「おにいちゃん…ゴミを捨てちゃダメなんだよ?」
まだあどけなさの残る少女は空き缶を拾い上げた
「なんだ、ガキじゃねぇか
ガキは帰って寝ろ
それにな、いいんだよ
こんなつまんね~世の中何したって…」
翔は石段に腰を下ろす
―さわ…
また、生ぬるい風が吹く
「ふぅん……つまらないの?」
少女は首を傾げ、聞く
「そうだよ、つまんねぇ
会社も周りも……ぜ~んぶ、つまんねぇんだよ!
あ~あ、何か面白いことねぇかなぁ」
半ば愚痴のように吐き捨てた言葉
翔は呟き、缶ビールを飲み干す
「じゃぁ…アタシと遊ぼうよ」
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