幼馴染の日常

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「俺と一緒に行くなら大丈夫だろ別に」 「無理」 「なんで」 「太陽光にあたるとあたしは溶ける」 なんだその厨二設定は! 「んなわけあるか!むしろ太陽光あびないほうが体に悪いわ!!」 「大丈夫。太陽光に当たらなくても人間は生きていける」 だめだこいつはやくなんとかしないと・・・。 「いいから外に出るぞ」 「無理だといってる」 「そう思うから無理なんだろ」 「それがわかってるなら無理難題は言わないことだ」 どこが無理難題なんだ・・・。 「この状況が呑めないのならこれはあきらめるんだな」 「それも無理」 あれも無理これも無理ってどんだけわがままなんだこいつは。 「お願いだから買ってきて」 「条件を呑め」 「その条件がのめるなら最初から自分で買いに行ってる」 確かに。だが、ここで引くわけには行かない。 「どうしてそこまでかたくなに出たがらない」 「どうしても」 「理由を言え」 「溶けちゃうから」 「理由になってない」 「そんな細かいことはいいじゃない」 どこも細かくないんだけどな。 何で理由までいわねーんだこいつは。 「幼馴染である俺にも言えないのかそれは」 「幼馴染だからこそ言えないこともある」 「そうか・・・なら仕方ないな。俺は帰る」 「え・・・ちょ・・・」 「俺にも話せないならしょうがないじゃないか」 「そういうのずるいと思う」 何がずるいのだろう・・・。 「じゃ、話せよ」 「・・・まだ無理」 「いずれは話してくれると?」 「うん」 「いつごろだ?」 「そう遠くない日にきっと」 「信じていいんだな?」 「うん」 そうか、いずれは話してくれるんだ・・・。 なら今回は多めに見てやるか。
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