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「それではごきげんよう。暗くならないうちに帰ってね」
神代さんに任せておけば大丈夫よね、と微笑んで天光寺会長は出ていく。
信頼してくれるのは有り難いけど、正直大した仕事は残ってない。
会議のまとめと報告書の作成。あとは各クラブの予算案くらいね。
それもほとんどは会長が指示済み。
書類の作成の得意な私にしてみれば、苦にもならない仕事。
あ、ちなみに私とリンも生徒会役員なのよね。
副会長と副会長補佐。
もちろん好きで入ったわけじゃないわよ。
会長からのご指名ってヤツね。私の事務処理能力をかってくれたのだと思うけど、なんでリンまで誘ったのかは分からないわ。
有事の際には誰より頼りになるって、私は知ってるけど、普段はただの適当女。
生徒会でも正直役立たず。ま、私が二人分以上の仕事をこなしてるから、誰も文句は言わないわ。
……ごめん、ちょっと嘘……。
リンはそんなことくらいで人に嫌われたりしないわ。
ホントなんで皆、こんなヤツのこと好きなんだろ?
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