序章

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惚れたのは、私だけではなかったようだ。 冷静な万友子ちゃんも、コンサート終了後はとても興奮している様子だった。 しかし、私たちにマーチングを進めた由紀は不思議そうな顔をしていた。 「由紀なんでそんな顔してるの?  コンサート不満だった?」 私が思わず尋ねると、 「不満だなんて、むしろ予想より上手すぎなんだよ  さっきも言ったけど、今は暗黒時代のはず、だからもっとレベル低いと思ってたんだけど、かっこよすぎだよね!!」 由紀のテンションがどんどん上がっていくのがわかった。 私たちは、感動を分かち合いながらその足で入部届を1日目にも関わらず出すことにした。
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