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けして、抱きしめられたわけでも、腕をつかまれたわけでもない。
ただ、強い視線に動けずにいた。
「……男、いるの? まあ、居ても関係ないけどな」
「いや、居ないけど……
今は、恋人は欲しくないっていうか」
どこまで本気かわからない。
お互いに酔っているのだから。
それでも、愛花は真剣に答える。
かけるの言葉には、酔っ払い特有の軽さはなかった。
お酒はかなり強いのかもしれない。
「なんで男いらないの?
失恋?」
「はは。 嫌なとこ突くね。」
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