プロローグ

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しかも幼なじみにして悪友で腐れ縁なクラスメイトの男だ。 噂をすれば、影がさすとはよく言ったものである。軽快な着うたがそいつからのメールの着信を知らせた。 【妹に『変な目で見るな、変態っ』って言われた☆】 あぁ、コイツの頭の中どうなっているんだろうか? 折角の気持ちが良い朝が台無しだ。 ホント、気持ちの良い朝が台無しだ。 重要だから二回言った。 「圭ちゃーん、朝ごはん出来たわよー」 「へーい、今行く」 マイマザーの呼ぶ声にオレは応え、身支度を済ませ、階下のリビングに向かう。 「おはようございます」 「ん、おはよう」 「おはよ、兄さん」 父さんは新聞を読みながら、弟はスマホで日経を読みながらである。 「圭ちゃん、ご飯とパンどっち?」 「パンで」 「はい、どうぞ」 「ありがと、母さん」 これが我が家・松川家の朝の光景である。
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