プロローグ

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プロフィール的なものを言えば、父は大手商事で、上の方の役職についている。 弟は進学校で、特待生。 母は専業主婦。 で、もってオレこと松川家長男の圭は公立高校に通う平々凡々な人間である、一応。 「兄さん、今回は新刊出すの?」 「あぁ。一昨日まで修羅場だったし…部室」 「そう、楽しみにしてる」 新刊がどうこうという話がどういうことかと言うと、現在、『文芸部』にオレは所属している。 部員それぞれが書きたい物を書き、本にしているのだ。 で、BL好きな後輩の提案もあり、月に一度、コミケに部活動の一環として参加しているわけだ。 「圭ちゃん、海ちゃん。そろそろ学校行かないとあまり時間なくなるわよ」 話しながら食べていたら時計の針は午前7時30分を指していた。
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