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「で、それが王道って奴だったら、俺はどうしたらいいの?
友達になればいいのか?」
正直言うと、それは勘弁して欲しい。ただでさえ、一緒に行動する奴はつくっていないのだ。
…別に、ぼっちという訳ではない。同じクラスの奴とは、普通に喋るし、ノートを忘れても、見せてと言えば、普通に見せてくれる。
ただ、一緒には行動しない。ほら、下手に友達でいると相手の顔を伺ったり、機嫌を損ねないように、気を遣い続けないといけないだろ?
俺は、そういったのが嫌いで、むしろそういった奴を見ると、なんでつるんでんの?って思う。
ひねくれてるって?自覚済みだ。
そんな俺の心境を知ってか、姉は
「ん―…。友達には、ならなくていいわ。行動を見ててくれる?」
ふぅ…。とりあえず安心した。
多少、意外だったが。
「わかった。まぁ、やってみるよ。」
「やったぁ!!ありがとう、蓮くん!!!」
なんだかんだで、姉に甘いんだよな、俺。
「……まだ、転校生が王道って奴かわかってないけど。」
亮がなんか言ってた気がするけど、空気を壊したくないので、聞こえない振りをした。
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