第1章

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「ところで、お前、行く宛はあるのか?」 土方さんが訊いてくる。 「ありませんよ。いきなり、この時代に落とされたんですから。…大丈夫ですよ。何とかなるでしょう。」 「何が大丈夫なんだ?お前、金持ってるのか?」 「いいえ。」 「誰か知り合いいるのか?」 「いいえ。」 「帰る家あるのか?」 「150年先には……。」 「何処が何とかなるんだよ?」 「分かりません。」 「……本当の馬鹿だよ。お前、俺達が何で、此処にいるか知ってるか?」 「うぅーん、確か、新選組は、京都市中の治安維持の為にいるかと……。」 「俺達が、治安維持をするって事は?」 「……京都の治安は、悪い…ですね。」 「それで、この先はどうするんだ?」 「ご迷惑は掛られませんから、適当に何処かへ行きます。何とかなるでしょう。」 「………。」 あれ?何ですか?心なしか、周りの皆さんから、呆れた視線を感じるんですが……。
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