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「ぷぷっ…。
駄目だ。君、面白すぎだよ。土方さんは、行く宛がないなら此処にいるか?って言いたいんよ。」
笑うのを堪えながら、沖田さんが言った。
「私が此処に?私なんか置いても、何の役にも立ちませんよ。両手も使えませんし……。」
「それは、君が馬鹿だから怪我したんでしょ。」
そんなに馬鹿馬鹿言わなくても……泣きたくなります。泣きませんけどね。
「あぁー、面倒臭ぇな。お前、雑用くらい出来るだろ?」
土方さん、何故キレ気味なんですか?
「まぁ、家事手伝い程度には……。」
「なら、問題ない。行く宛ないなら、此処に置いてやる。お前みたいな馬鹿、外に出したら三秒で斬られそうだ。」
三秒って……瞬殺じゃないですか。
気付けば、周りは大爆笑。皆さん、やっぱり三秒で笑ってるんですか?
まぁ、行く宛がない私には、願ってもない提案なのは間違いない。
「三秒かは分かりませんが、お言葉に甘えて、御厄介になります。これから、宜しくお願い致します。」
「おぅ、宜しくな。
ところで、お前の名前、何ていうんだ?」
「橘 艶香です。」
私は新選組のお世話になる事になった。私の様な役立たずが、厄介になっていいものかとも思うが……。
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