序章

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えぇーと、これは…? 私、殺されそうですか? 「後々、厄介な事になる前に 殺しちゃいましょう。」 新選組其の二……その理屈は、おかしくないか? 「そうだな。」 新選組其の一、納得するなよ! 何故、私は 自分の夢の中で殺されなければならないのよ? 納得出来る訳ないでしょッ!! 苛々も極限に達した私は、後先なんか何も考えず 二人が向ける刀を両手で掴んだ。 「何ッ!?」 「えぇッ…!?」 その瞬間、私の両手に激痛が走る。 「ぃ…痛ッ…!!」 余りの痛さに、握ったまま固まる私。 え…? 夢なのに、痛い。 痛いって事は……夢じゃないの? 私の両手からは、どんどん血が流れてる。 「馬鹿野郎ッ!離しやがれッ!!」 「ちょ…ちょっと、何考えてるんだよッ!!」 新選組其の一、其の二は 私の予想外の行動に慌てているみたいだ。 しょうがないでしょ。 夢なら平気だと思ったんだもん… ……夢じゃないみたいだけど。 今、自分に起きてる事が 夢か現実か分からないまま、再び意識を失った。
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