第1章

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新選組其の二も、なかなかの男前だ。 茶色っぽい髪を高い位置で束ね、優しげな雰囲気の中性的美男子。 しかも、夢見る乙女顔負けのキラキラな瞳の持ち主だ。 「おぅ、総司。だから連れて来たんだろうが。」 …ん? 何か聞き覚えのある名前が… 【新選組其の一=土方歳三】 【新選組其の二=沖田総司】 そうだったのか。 歴史的有名人が、こんなに近くにいるとは、感慨深い。 どうせ殺されるなら、どちらかにお願いしよう、と馬鹿な事を考えていると、床に座らされた。 床に放り投げられると思っていたのに……ちょっと意外。 私を取り囲む新選組の面々の視線が痛い… 「お前、何者なんだ?」 突然、新選組其の一もとい土方さんが 口火を切った。 「何者と言われましても……私にも分かりません。」 「はぁー?それで、惚けてるつもりか?」 「惚けてるつもりはありません。 私自身、現状を呑み込めないでいる為、分からないと申しているのです。」 私と土方さんのやり取りを、固唾を呑んで見守る面々も、困惑の色を隠せないでいた。 当たり前の話だ。 ……かと言って、150年先の世界からタイムスリップして来たとも言えないし。 さて、どうしたものか…
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