気弱な女の子

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心配していると隣に葵さんがやって来た。 「おはよー!唯ちゃん!!」 「あ、おはよう」 「うっわー。広末くん、めーたんに彼氏いるの分かっていながらあの猛烈アピールとか凄すぎ」 「うん……。でも芽依なんか元気なく見えない?」 「めーたんが?」 葵さんがジーッと芽依を見る。 それから頷いた。 「確かに。めーたん魂どっかいってるね」 二人で顔を見合わせていると加西くんが口を開いた。 「あのバカのせいだろ?」 「あ、加西くん。おはよう」 「……おはよう」 あたしから顔を逸らしてそう返してくれる加西くん。 あたしは加西くんに笑顔を返した。 「やっぱりめーたん、葉月くんとケンカしたのかな?」 「え!?」 「そうだろうな。あの感じだと相当だろ」 「ええ!?」 二人の言葉に青ざめる。 芽依と舜くんの危機!? 原因は…… 「山崎さんって何が好き!?」 あの広末くんの猛烈アピール!! あたしは広末くんに近付いて芽依から離した。 「え!?吉岡さん!?」 「広末くん!!もうやめて!!」 「ええ!?」 加西くんはため息をついて歩いて来た。 「マサ。とりあえず自重しろ」 「翔也様までなんですか!?」 「とにかくダメ!!芽依には舜くんがいるの!!」 必死になってると葵さんが広末くんに飛び蹴りをした。 「がはっ!!」 「葵さん!?」 「とりあえず一旦落ち着こう」 「三浦が一番落ち着けよ」 加西くんがため息をつくのをあたしは苦笑いで見ていた。 .
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