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そう言うと葵さんは目を輝かせた。
「ほんと!?じゃあさじゃあさ!!唯ちゃんもめーたんも一緒にいてくれる!?」
「もちろんです」
「仕方ないわね。葵の彼氏は当てにならないだろうし」
「そうだよ!!啓なんてほっとこ……」
葵さんがそう言うと、葵さんが後ろから抱き着かれた。
「へー。俺の事ほっといて浮気でもするつもりなのかな?昨日可愛い声で鳴いてた葵ちゃん?」
真っ赤になる葵さん。
葵さんが勢いよく振り返ると、そこには啓くんがいた。
「啓!?」
「久しぶり、吉岡と山崎だっけ?」
「無視か!!」
「ごめんな、あんなとこ見せて」
そう言う啓くんはさっきのようには笑わなかった。
あれ?
なんでだろう?
不思議に思っていると葵さんが口を開いた。
「啓、二重人格なの」
「は……え……?」
「ていうか、信用してる人にはこの顔って言うの?どうでもいい人にはアイドルスマイルかますんだよ」
二重人格……?
ポカンとするあたし。
啓くんはフッと笑った。
「吉岡ってさ、いじめがいがあるって言われない?」
「え?」
「ちょっ、啓!?ダメだからね!!唯ちゃんはあたしの恩人の大切な人なんだから!!」
「大丈夫。俺が生涯いじめるのは葵だけだから」
啓くんは葵さんの耳を舐めると意地悪く笑った。
飛び跳ねる葵さん。
あたし達は一緒に教室に行く事にした。
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