青空とキミ

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青空を見上げて 「あの雲の形、恐竜みたいだ」って笑うキミ ランドセルしょって 手を繋いで スクールバス停留所まで行く いつまでこうして手を繋いでくれるのかな いつまでこうして一緒に青空を見上げてくれるのかな バスに乗り込むキミの背中はまだまだ小さいけれど 私の中ではとてつもなく大きいよ 青空の空の色 流れる雲の形 二度と同じ形や色になることのないように 変わらないものなんて何一つない キミだって 前を向いて確実に一歩一歩 成長していく 大人になっていく いつか私のもとを巣立っていく 繋いだ手を離す時がくる 私も シワが増えて 背骨が曲がって 年老いていく おばあさんになっていく いつかキミのもとを旅立つ時がくる 空が毎日違う表情を見せてくれるように キミも毎日違う表情を見せてくれる 変わらないものは一つとしてないけれど 私も空も 少しずつ姿を変えながら 形を変えながら キミのことをずっと見ていきたい 風よ 吹いて キミの背中を後押しするように キミが選び進んでゆく道が 幸せなものであるように END.
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