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どんなに“その人”と喧嘩しても
どんなに“その人”に腹が立っても
“その人”の寝顔を見れば
『可愛い』って
『愛しい』って
思えれば、それが『愛』
“その人”を愛してるってこと
寝顔を見ることで “その人”への愛情がわかるの
口ばかり達者で屁理屈こねて私をやり込める長女
意味の分からないことでギャアギャア泣いてわめいて私を苛立たせる次男
間に挟まれて言いたいことも言えずにしまいにはメソメソ泣き出して私を困らせる長男
毎日毎日喧嘩して衝突して腹立って
でも
あなた達の寝顔は『可愛い』の
たまらなく『愛しい』の
みんなみんな愛してる
私の大切な子供たち
だけど
不思議ね
あなたの寝顔は
『可愛い』とも思えず
『愛しい』とも思えず
はっきり言って
『小憎らしい』
酷く喧嘩した日の夜は
さらに『憎々しい』
だからといって
社会を震撼させるような
寝ている夫にビール瓶振り上げたりだとか
ロープを首に巻き付けたりだとか
まさか、そういう思いは一片もなくて
例えば、そう
私のハナクソをつけてやりたいだとか
私の屁をかましてやりたいだとか
そういうことしか思い浮かばないの
そうして何も知らずに朝起きるあなたを『愛しい』と思える
これが私の『愛』
伝わるかしら…
大好きよ、みんなの寝顔
END.
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