9.決断のとき

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そんな不名誉な格好で、フリースクールのガキどもと過ごす。 遊んだり、勉強を教えたり。 主に不登校の子供たちが集まっていたから、大人しい子が多かったような気がする。 あんま覚えてねぇけど。 ゲームとかたいして盛り上がっていなかった。 ……ダメだ。 あの中に藤沼が居たらしいが、まったくもって思い出せない。 なんか話して、笑ってろとか言ったらしいけど…… 記憶にねぇな。 まずいな。 さすがに全く覚えてないとか、ひどいだろ。 さっき祐希に聞けばよかったか。 いや無理だな。 あいつは女子と遊んでた気がするし。 真人は、どうしてたっけな。 んー…………、んー………… ハハハ、さっぱりだ。 諦めてぐるりと首を回す。 昨日は夜中に目が覚めて、寝返りばかりうっていたから肩がこっている。 何度かぐるぐる首と肩を回して、ある一点で視線がとまった。 写真立てか? どれ、見てやろう。
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