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天井を見上げて、大きく息を吐いた。
いいんだろうか?
こんな俺で。
白い天井に、あの日の藤沼の姿を映し出す。
抜け殻のような、ただ息をしていただけの子供。
そして今。
藤沼はいつも笑っていた。
なんでここで?って思うようなときでも、何かを押さえ込むように笑顔を浮かべた。
あれは……、俺がさせていたんだな。
何気なく放った場つなぎの一言が、こんなにも大きく影響していたなんて。
すごく怖い。
このままこいつのそばに居たら、もっともっと無理をさせてしまうんじゃないかと。
そう思ったら震えがきた。
なぁ、藤沼。
俺はどうしたらいい?
俺はおまえが思うほど、優しくもなければ、いい人でもない。
利己的で、計算高い嫌な奴なんだ。
歳のせいでもなければ、性別のせいでもない。
俺のせい。
俺がダメなんだよ。
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