10.終わりよければ全て良し?

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「あー、その、なんだ」 沈黙に耐え切れなくて口を開くが。 開いてはみたものの、何を話していいのかわからない。 困ったな。 あいつら今度会ったらただじゃすまさねぇぞ。 「おまえまだ高校生だし、まわりはいろいろ言うかもしんねえけど……」 あー、頼む。 じっと見るのはやめてくれ。 顔が熱い。 藤沼の赤さが俺にまで移ってきたようだ。 高校生ならまだかわいいが、大の大人がこれはねぇだろ。 「だから、つまり……卒業するまで待つから」 何をだ!? 何を待つんだよ、俺。 顔の熱さと、藤沼の視線に耐え切れなくて、首を回す。 うん、全く意味はない。 そもそも藤沼にそういう気があるのかないのか。 まぁ、あの赤い顔を見れば、全くないということでもないだろうな。 たぶん。 「センセー、かわいい」 ……は? 今、なんつった?
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