6636人が本棚に入れています
本棚に追加
頭、痛てぇ。
なんか幻聴が聞こえるぞ。
たぶん俺は、現実逃避しかけていたんだな。
目の前で祐希に手を叩かれて、我に返った。
「え?シノっちなの?」
どさくさにまぎれて藤沼が、おんぶお化けのようにのしかかってくる。
それを払いのける気力もない。
そういえばここって祐希の母校だったよなぁ。
「そうそう、俺。満点取ったのは真千子のほうだけどな」
「真千子って?」
「コイツの……婚約者」
嘘だろう!?
誰か嘘だと言ってくれ!
ありえねぇし。
「シノっち結婚すんの?」
「おう。ナオも真千子、知ってんよな? 俺ら一度も別れてないぜ」
最初のコメントを投稿しよう!