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足取り軽く家に向かう。
学校から家まで徒歩30分。
バスもあるけれど、散歩気分で歩いている。
夏場なら明るい今の時間も、この季節はすでに真っ暗で。
狭い空には、わずかばかりの星がきらめいていた。
子供のころ見上げた夜空は、吸い込まれそうに広くて、怖くて。
とてもきれいだった。
藤沼はあんな星空、見たことないんだろうな。
都会は確かに便利だが、田舎で育ってよかったとつくづく思う。
自然の中で暮らしていたら、ありのままの姿を愛せる。
あんなふうに髪を染めたり、耳に穴を開けたりする必要もない。
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