第一章 ~ 憧れてしまったんだよ。もう止まらない ~

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  「さっきそう言っていたじゃないか」  え? 「言葉に出てたかにゃ?」  ミドル兄さんにきくとニコニコと天使の笑顔で私を見ていた。  この笑顔がステキなのにゃ。 ☆ 『ピックル、君を一人になんて出来ない。ボクも一緒に行くよ』 『そんな、これは試練なのにゃ』 『ピックル』  見つめ合う二人。  自然と唇が重なって……。 ☆ 「な~んて、な~んてにゃ」 「痛い、痛い。【の】の字を書くなら黒板にしてくれ」  は、私ったら何てことを。 「ごめんなさい。ミドル兄さん」  私のこと嫌いになっちゃった?  涙目でミドル兄さんを見る。 「いいよ。慣れてるから。それよりも一人旅は危険だ。ボクも行くよ」 「え? 今にゃんて」  私の聞き間違い? 「一緒に行くよ」 「ホントにホントにゃ?」 「ああ」 「ホントにホントにホントにゃ?」 「ホントさ」 「ありがとう、ミドル兄さん」  やっぱり頼りににゃるな、ミドル兄さんは。
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