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「お・は・よv昭吾くんv」
「…」
「二度寝しないでよぉ~~っ」
あぁ、朝から変なもの見た。
昨日…まさかまさかの告白をしてきた奴が、「そんなことあったっけ?」みたいな顔して朝早く俺の病室にいるはずがない。
うん、違いない。
「夢だ、これは夢─‥Σグエッ!?」
「夢じゃないよ~」
気付けばコイツ…確か間宮だっけ?とにかくコイツが俺の上に乗っかっていた。
「っ、重!下りろよ馬鹿!!」
そう言うと、コイツは頬を膨らませながら渋々下りた。何故そこですねる!?
それはこっちの反応だろ!?
というより、どうやってここに入ってきたんだ?俺の許可無しに人は通すなって言ってあるはずなのに…
一人葛藤していると目の前でヒラヒラと何かが揺れてるのに気付いた。
「昭吾く~ん?」
「っ!?な、んだよ‥」
「おはよ」
「…あぁ‥って、そうじゃなくて─」
「ほらほら、起きた起きた!」
ぐいっと腕を引っ張られ、無理矢理体を起こされる。よく見ると部屋の角に離してあったはずの車椅子が側にあった。
「ほら、行くよ!」
「は?行くってどこに…」
「デートv」
「…はぁ!?」
何でそんなもんに付き合わなきゃならないんだ!?
その言葉は言えなかった。
俺を乗せた直後、もの凄いスピードで進みだしたからだ。
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