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弦(げん)の音を
頼(たよ)りに
ガクトは耳を働かせる。
「ここみたいだ…」
ガクトは思いっきり
ドアを開けた。
そこは
大ホール…
ステージ上に
ぽつんと立つ、
人影…
「やっぱりキャッサリン…きみだったんだな…」
ステージに立っていたのは
キャッサリンだった。
「オネガイ キイテ ホント ハ コンナコト シタクナカッタノ…」
キャッサリンの言葉に
ガクトは
「分かっている、本当は人間に憧(あこが)れていたって…」
あんなに
はしゃいでいる
女の子は
初めてだったんだ…
「マエ ノ ゴシュジン ハ ニホンジン ト ケッコン シタ … ケレド ワタシ ハ ニホン ニ ツレテッテモラエナカッタ …」
「キャッサリン…いや、ハープのきみは大きめな楽器だからね…」
ガクトはなだめながら
言う。
「ソンナトキ 『グランド』 ガ テダスケ シタ …」
「人々を催眠(さいみん)させる条件で…だろ?」
キャッサリンは
頷(うなず)いた。
…はぁ~
…俺はどうしたら良いんだろう…
彼女の音魂(おとだま)を
キレイに浄化(じょうか)するには
彼女を倒すこと…
しかし…
「そこをどけ!」
空中から
弾丸が飛んできた。
「危ないキャッサリン!!」
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