第3章~虐待~

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私はなるべく親の目に触れないようひっそりと生活した。 同じ家の中で生活するので限界はあったが… 見つかれば普通に包丁などで追っかけてきたり投げてくるので食事もトイレも親が寝静まるまで我慢した。 よかったのは部屋には内側から鍵をかけれるので部屋に居る限り安全だった。 そうでなければ私はどうなっていたかわからない。 そして頻繁に悲鳴が聞こえるので近所の人が通報したのだろう。 警察がたまに来るようになったが致命傷を負ってはないという事で助けてはくれなかった。 警察など当てにならないと幼いながら思った。 そして更に酷くなる虐待。 父から背中をいきなり蹴られては呼吸困難になり、のたうち回る私を見ては父は… 『お前は演技が上手いなぁ~役者になれるんじゃないか?』 と笑いながら私を見た。 私は反論出来ずただされるがままだった。 反論してもやられるだけ。 いつか仕返してやると心に決めた。 もう両親の事を大好きなど愛されたいなどという感情は消え去っていた。 親という肩書きの人間。 私は幼いながら殺意が芽生えた。
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