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しばらくすると、身体中を駆け回っていたハエ達もどこかへ行ってしまった
まだ目の前にはハエの入った試験管が18本ある
本当にこのまま別れなければいけないのだろうか
いつかこのハエ達を自由自在に操るという夢は、こんなにも中途半端な形で終わってしまって良いのであろうか
俺とこいつらの絆はそんなもんじゃないはずだ
さっき、舌先でハエを潰した時の香り、舌触りが蘇る
俺は大きく唾を飲み込むと、ハエの入った試験管のうちの1本を手にした
そして俺は小さく呟いた
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